今年もあっという間に12月に突入し、のこすところあとわずかになりました。
年の瀬も迫った今日の記事は、僕が今やっていることを整理し、ここから2-3年の目指している方向を書いておこうと思います。
僕たちの人生には、リスクを取って大きく前に踏み出す「攻めの年」と、次なる飛躍のために足場を固める「守りの年」があります。今、僕は後者の時期に立っています。
変化の予兆
これまで映像のディレクター・プロデューサーとして歩んできた中で、ある変化を感じ始めています。VP(ビデオプロダクション)の制作現場は確実に若返りが進んでいます。そこには、機材の小型・軽量化やAIの発達、経験よりも感性やスピードが評価されるメディアの変化など、さまざまな要因が絡まり合っていますが、僕のひとまわり上の先輩方の姿を見ていると、これまでのような受託型の制作スタイルは、数年後には厳しい戦いを強いられるだろうと予感せざるを得ません。
一方で、実家のバレエ教室の経営というのは僕がこれまで経験したことのない仕事です。銀行から融資を受けたり、企業を相手に予算を調整したり、イベントの計画を立てたり、宣伝したり、コミュニケーションが円滑になる仕組みを考えたりと、これまでの経験が生かせる場面も中にはあると思いますが、少なくともそこで培った筋肉を別の用途で使う準備が僕にとってもまわりにとっても必要です。
両親は今も健在ですが、いつでも円滑な継承ができるよう、今から準備を始める必要があります。
未知の分野で必要な「筋肉」とは
映像制作からバレエ教室の経営へ。この一見かけ離れた分野への転換には、新たな「筋肉」が必要です。ここで言う筋肉とは、担うべき役割のこと。バレリーナである妻がバレエ指導に専念する一方で、僕は経営という形で教室を支えていくことになります。
鍛えるべき筋肉には二つの軸があります:
- 横軸:生徒を育て、働く人を守るための経営知識
- 縦軸:教室のDNAを引き継ぎ、未来像を実現するための道筋
情報発信の二つの柱
ブログでは、上記の横軸と縦軸を以下のように整理できます。
- 横軸:「ライムライトの仕事部屋」
- 経営、バレエ業界、日々の生活との両立など、現在進行形の挑戦を扱う
- 縦軸:「ライムライトの図書館」
- バレエの歴史、教室の歴史、他の芸術との関係など、より普遍的なテーマを扱う
発信にあたって最も気を配っているのは、両親や妻に迷惑がかからないようにすることです。実際には、親のバレエ教室に僕の個人的な思想は全く影響しませんが、「こういう考えの人がいる教室とは合わないからこの教室には行かないようにしよう」と誤解されるような投稿はなるべく避けるようにしています。
むしろ、もっと教室のことに興味をもってもらえたらと思って書いています。
「守り」の時期が意味すること
これから2-3年は、間違いなく「守り」の時期です。それは決して消極的な態度ではなく、むしろ積極的な準備の時間です。この間に、僕がやるべきことは以下の3つです。
- 創造の軸の転換
- 映像という中身(コンテンツ)を作ることから、人を育てるための場所づくりへ展開
- 新たな人的ネットワークの構築
- これまで映像制作で培ってきた人との繋がりと、教室運営で生まれた人の繋がりを融合する
- 基盤の強化
- 攻めの年が来た時に使える財務基盤の確立
- 家族との綿密な対話と計画の共有
おわりに
これだけ書くと、ちょっとやらされた感というか、状況がそうせざるを得ないから仕方なくやっている、みたいに捉えられてしまうかもしれません。
とんでもありません。僕はこれまで、映画好きのシネフィルとしては中途半端、サブカル好きとしても中途半端、どこか体重を乗せきれない部分がずっと自分の中であって、「きっとこれは自分の性格なのだろう」と半ば諦めていたところもありました。
ところが、自分が生まれ育った場所を自分なりに捉え、家族と共に再構築していくこの作業には、ものすごい魅力があって、その熱量が有り余ってこれまでブログや音声配信を続けてきたようなものです。
これが今日のブログで言いたかったことです。
今日はすこしカタい話になってしまいましたが、数年後にこの記事を見返した時に、どこまで実現できているか、忘備録としても残しておいた方が良いと思い、記事にしました。
最後に今日の話に関連する音声配信を載せておくので、ご興味をお持ちの方はお聴きください。
最後までお読みいただき、有難うございます!
ブログは毎週火曜・金曜日、音声配信の「ライムライトのつぶやき」は
水曜・土曜日の朝7時に更新しています。
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