8月6日(日)に毎年恒例の執行バレエスクール発表会が行われました。
8月4日の記事で、バレエの発表会がどんなものなのかをご紹介しましたが、今日は発表会をやる意味について考えてみたいと思います。
毎年1回開催しているバレエの発表会。教室によっては2年に1回の開催だったり、小さな教室だと合同で執り行われたりするところもあります。
いずれにせよ、発表会はバレエ教室にとってかなりエネルギーが必要な一大イベントであることは間違いない。ただ「ずーっとやってきたから」ではなく、ここでもう一度やる意味を考えてみたい。
収益
まずは収益面について考えてみます。これは「生徒数と参加費用による」が答えです。チケット販売をしないで生徒からの参加費用で賄うのが発表会運営の基本ですので、参加する人数が多ければ黒字化していきますし、逆に参加する人数が少なければトントン、下手をすると赤字化してしまうこともあります。
ただ、後述するけど、発表会を行うことで生徒数が増えたり、生徒が受講するクラスの数が増えたりして、結果的に収益が増える側面はある。
経験値
次に、教室の内側に対してのメリットを考えてみようと思います。一番に浮かぶのは経験値です。生徒さんにとって、やはり舞台で大勢の前で踊りを披露することはかけがえの無い経験になります。発表会という目標があるから稽古にも張り合いが出ますし、普段触れ合う機会の少ない、自分の所属クラスよりも上の人の踊りやプロのダンサーの踊りを間近で見ることが、成長の大きなモチベーションに繋がります。
妻の話だと、今年の発表会がきっかけで生徒さんのモチベーションが上がり、支部のクラスが増えたり、支部から本部への受講を希望する生徒が増えたりした。子供の数が少なくなる中、生徒の数を取りに行くのではなく、通っている生徒さんの意欲が上がり、受講クラスが増える、辞めないということは大事なこと。
さらに、振付を行う教師、発表会を支える父母会や経営者の経験値が上がること、結束が強まることも大きなメリットと言えます。
広告
発表会は基本的に無料で観ることができます。そしてお子さんの晴れ舞台となれば、「会社を休んででも観に行きたい」というのが、親の心情だと思います。親御さんのみならず、バレエ教室に通っていない兄弟姉妹や、お子さんが通う学校のお友達やそのご家族などを誘ってご覧になる方もいらっしゃるので、教室としてはまたとない宣伝広告効果が期待できます。
子供をどのバレエ教室に通わせるか悩んでいる親御さんにしてみれば、生徒の実力はもちろん、教師の実力や振付能力、舞台の規模、イベントの運営能力などを総合的に判断することのできる機会になります。
まとめ
発表会を毎年開催するのは非常に労力のいることです。
新型コロナウイルスの影響で一度だけ発表会が途絶えた年のことを思うと、その年にバレエを卒業された生徒さんを気の毒に思います。例えば2年に1回の開催にすると、生徒さんによっては中学生の間に1度しか発表会に出られない人も出てきてしまいます。やはり、進学や受験によって教室通いを諦める人が多いので、そう言った生徒さんの記憶に残るバレエ体験を提供することも大切なことだと思います。
ダンサーの育成に力を入れている先生にとっては、バレエを続けてくれる生徒の方が大事に思えるかもしれませんが、ほとんどの生徒はプロのダンサーにならないのが現状です。その大半の生徒さんにとって、発表会の舞台で踊った記憶が大切なものになれば、いつかその人が親になった時、自分が通ったバレエ教室のことを思い出してくれると思います。
また、多感な10代を表現に捧げて、その子の持つ表現衝動が解消されるのであれば、それはその子が次のステップに進む大切なきっかけになります。これはバレエに限らず、ヒップホップや音楽、絵画でも、そしておそらく野球やサッカーの教室でも同じだと思います。10代の頃に必死に打ち込める何かを見つけることができた人は、たとえその道のプロにならなくても、そこに費やした時間と労力は、決して無駄にはならないと思います。
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