今日は僕が逆立ちしたって書けない、でもあったらいいなと心から思うブログについて。
僕が欲しい思っているだけにとどまらず、おそらく減少しているバレエ人口を増やすには必須のコンテンツだと思いますので、この記事をご覧になっている方の中で、「我こそは!」と思う方はぜひお願いします。
ここからは、「バレエを観に行く」といって一向に行けていない僕のようなバレエ偏差値の低い全人類の声を代弁させていただきます。
バレエを観に行きたくなるとっかかりがなさすぎる
皆さんは初めて映画を観たきっかけを覚えていますか?
家族が連れて行ってくれたから
好きなアニメが映画化されたから
テレビで流れている予告編が面白そうだったから
原作の漫画が好きだから
好きなアイドルが出ていたから
色々あると思いますが、きっと映画がどういうものなのか知らずに観に行き、知らず知らずのうちに映画がどんなものなのかを理解していたのではないでしょうか?
バレエにはこのとっかかりが少なすぎると思うのです。
幼い頃にバレエを習っていた子は、バレエを鑑賞するとっかかりがありますが、そういった子どもと、その家族以外の人にはほぼ接点がないのが実情。
そもそもこの記事を書こうと思ったのは、僕がXでフォローさせて頂いている、バレエファンの会社員🇯🇵Tokyo Ballet Fanさんとの、こんな会話がきっかけでした。
そうなんです。バレエ作品を紹介しているブログはあります。レッスンを紹介しているブログもあります。バレエの歴史を紹介しているブログもあります。(ココ)
しかし、僕のようなバレエ門外漢の興味を湧き立てる、ダンサー個人を紹介するコンテンツが全然ないんです!
SNSを調べれば、舞台に出演しているダンサーを褒め称える投稿はいくらでも見つけることができます。以下、代表的な投稿の例を挙げます。
- (知らないダンサーの名前)の(観たことのない演目)の方が好きだ
- (知らない技の名前)を32回!スゴイ!!
- 足の甲の曲線が好き。
- 〇〇さんは(知らない海外のカンパニー)で活躍されている方です。
お前が勉強不足なだけだろ。
僕の無知は重々承知の上です。しかし、これらの投稿はバレエ偏差値ゼロの人たちにとっては、いずれもナゾの言葉で、下手すると敷居が高そうでますます敬遠される可能性だってあります。
おそらくSNSでは文字数に限りがあるので、仕方のないことかもしれません。
であれば、ブログや音声配信、YouTubeなどでじっくり紹介すれば良いのです。
しかしながら、ダンサー個人の魅力をバレエに関心のない人にも分かるように紹介しているコンテンツを僕は寡聞にして知りません。
では、どのようなブログを書けば良いのか、バレエ偏差値ゼロの代表選手として(#全然カッコよくない)以下に記します。
必要なのは熱量とストーリーテリングの力
前提として、さきほど挙げたような例がバレエファン以外に響かないのは「何がスゴイのかすら知らない」からです。もちろん見所も分かりません。
ダンサーの魅力を面白く語れるかどうかはひとえに、話者のストーリーテリング力が重要になります。優秀な映画評論家の映画評は、ときに紹介している映画よりも面白いことがあります。
そのような人の映画評は、客観的な事実を紹介しつつも、評論家自身の人生経験と照らし合わせたり、思い入れのある俳優や監督の紹介にはより多くの時間を割いたりして、内容には偏りがあります。
それで良いのです。結局、僕たちは誰かが自分が好きなものを熱っぽく話すのを聴くのが好きなのです。
ただ、気をつけて欲しいのは、はなし相手が一度もバレエを観たことがない人かもしれない、と言うことです。
だからダンサーの踊りを比べるときは、お互いの踊りがどう違うのかを丁寧に教えて欲しいです。そして紹介するダンサーの特徴や見所を紹介して欲しいです。
バレエ用語は横文字が多いので、技術用語をひとつひとつ解説するのは大変かもしませんが、ブログに横文字が多いだけでウンザリすることも事実。読者が横文字の海で溺れる前に助け舟を出してあげてください。
高校の歴史の選択科目で『日本史』を選択した人に特にこの傾向が多い(#偏見)。安心してください、僕は『世界史』専攻です。
また、例えば「フェッテアントゥールナン」がどんな技術なのかを説明したところで、32回回れることの何がスゴイのか、僕たちには分かりません。どう言うところが難しいのかを教えてくれないと、僕たちはいつまでも、「なんとなくスゴイ」くらいの領域以上には踏み込めません。難しさが伝わるような上手い例え話があるとさらに嬉しいです。
身体のラインが美しいというのも、正直「はあ、そうですね。」以上に想像が膨らむことはありません。ある体勢を維持したまま、その身体のラインを出すのがいかにムズカいしいのかとか、身体的条件が恵まれていないとそのラインが出ないとか、そのあたりの解説までぜひお願いします。
バレエ団の名前を出すときは、せめてそのカンパニーの特徴を教えていただきたいです。東京大学が日本で一番偏差値の高い大学であることは日本人なら誰でも知っていますがが、フィンランドで一番優秀な人が集まる大学のことは、説明してくれないと入ってきませんよね?それと同じです。
ちなみにフィンランドで一番有名な大学はヘルシンキ大学。380年以上の歴史を持ち、持続可能性や環境問題への取り組みを行っていて、世界でも高い評価を得ている。
そしてできれば、紹介するダンサーの人間性やあなた自身の人生についても触れていただきたいです。どんな環境で生まれて、どんなことに関心があり、なぜバレエを始めたのかなど。バレエを知らない人にとってダンサーに感情移入できる接点となるのは、むしろ彼ら彼女らの人生なのです。
リアクションチャンネルもあり
熱量を伝えるという意味では動画コンテンツの方が踊りという動的な芸術フォーマットを扱うメディアとしては適しているかもしれません。
以下、サンプルとして僕の好きなビートボックスのリアクションチャンネルを紹介します。世界チャンピオンに輝いた日本人タッグチームをソロで世界チャンピオンになったビートボクサーが紹介するというファン垂涎のコンテンツです。
技術解説もさることながら、プロのビートボクサーのリアクションを通じて、JAIROの完成度の高さや素晴らしさがより伝わってきます。ビートボクサーではない視聴者も「なんとなくスゴイ」からより解像度の高い「スゴイ」にレベルアップできます。
まとめ
自分の知識不足を棚に上げて、なんだかエラそうに書いてすみませんでした🙇
最後に、今日とりあげたバレエファンの会社員🇯🇵Tokyo Ballet Fanさんが「日本の素敵なバレエダンサー」というブログを立ち上げてくださったので紹介します。
本来、こういったことは舞踊評論家の職分のような気がしますが、誰も雲の上から降りてくださらないので、バレエファンの方によるこういった記事はとてつもなく尊いと思います。
僕にとってはバレエ偏差値が高い内容なのですが、読者の中には同じくらいのバレエ偏差値の方もいるはず。
また、バレエファンの会社員🇯🇵Tokyo Ballet Fanご自身はダンサーではないとのこと。
もしご自身がプロのダンサーで、日本のバレエ文化を少しでもいろんな人に広めたい、という方がいらっしゃいましたら、ぜひプレイヤー視点で日本の、そして世界の優秀なダンサーたちを紹介する記事を書いてください。
僕が真っ先にフォロー・拡散させていただきます。また、リアクション動画にバレエ偏差値の低いボンクラ男性の話し相手が欲しければ、是非お声がけください!
最後までお読みいただき、有難うございます!
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